ダブルヘリカルギア(やまば歯車)のご紹介

スイッチサイエンス感謝祭でミニかわロボの展示して嬉しいことに好評でしたが、その際に使っているやまば歯車についての質問を多く頂いたので記事にしてみます。

↑ やまば歯車を搭載したロボット。動いている様子は前の記事に動画があります。

歯車の種類とやまば歯車についてはKHKさんはぐるマガジンさんの記事詳しいですが、取敢えずはそういう種類の頑丈な歯車があると覚えて頂ければ十分です。

■採用理由
・かっこよいから
見た目も名前も強そうで格好良いです。目を引くのでデザイン次第ではアクセントになりますね

・作ってみたかったから&3Dプリンタならではだから
今までは切削加工でしか歯車をつくっておらず、一度作ってみたいと思ってました
上記リンク先の通りメリットが多い歯車ですが、加工が難しいというのがネックです
その点3Dプリンタ(FFF)ではオーバーハングもなく作りやすいので作らない手はないです。

・強度が高いから
同じモジュール(歯の大きさ)では強度が高いです。(一般的にモジュールは小さい方がコンパクトかつ軽量につくれて嬉しいが、強度的に仕方なくモジュールを大きくする)※かわロボAdventカレンダーに投稿されたonoさんの歯車の専門的な記事が大変参考になります。
ほかの寸法にも依存するので一概に何倍とは決まら無さそうですが、理論・形状的に有利なのは間違いないです。

■設計手法
東工大ロボット技術研究部さんの記事を参考にさせて頂いてモデリングしました。
補足するとすれば、歯数の異なる歯車モデリングしたい場合、図示した寸法が合致するようにリンク先でいうねじり角度を調整しました。(でないと嚙み合わない)

■組立の注意点
後からスライドして挿入が出来ない点に注意です。逆に言うと組立後にスラスト方向(軸方向)にズレにくいです。

例えば上記の写真の状況で、サーボから歯車を脱着することは出来ません。サーボ自体を外したりフレームを無理矢理変形させたりする必要があります。逆に言うと、先に取り付けてしまえばサーボから歯車は外れにくいです(ねじ固定が省略で知る)
組立の順番を意識しながら設計する必要がありますね。

歯車の強度が問題になっている場合やダブルヘリカルギアに痺れた場合は、是非試してみて下さい!